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■ もっともっといばらき リポート221 国土地理院 地図と測量の科学館(8)2009. 8. 2

訪問日;2009.07.26

午後から「国土地理院 地図と測量の科学館」へ。
つくばちびっ子博士」としては地図記号を探すという企画があるけど、これは例年やっているので、今年は“おもしろ測量塾「いろいろな地図の作り方をまなぼう」”という講座に申し込んだよ。親子で、ということだったけど、大人だけで参加している人もいた。

時間になり、講義が始まる。
まず、地図には基本図と主題図がある。
基本図は他の地図を作る基になる地図で、1万分の1の地形図など、時間や手間をかけて作られ、いろいろな内容がバランスよく載っている。まあ、普通に地図として売られているものだわなあ。白地図や道路地図、住宅地図などもこちらに含まれる。
これに対し、主題図は利用の目的が決まっている地図で、その目的にあった内容が中心に掲載され、内容を解りやすくするために表現が工夫されている。土地利用図、沿岸海域地形図、ハザードマップなど。この他、観光案内絵地図や鉄道・バス路線図なども、正確な地図ではないけれど、地図に近いものとして扱われている。
このように、基本図は普通の人が作るのは困難だけど、主題図は作りやすいし、結構みんな作った経験、あるよね。学校の近くの危険箇所を調べよう、とか、どこにどんな生き物が生息しているか、なんて地図!

続いて、地図ってどう作るのか。
基本図はまず位置の基準を決める。全国にた〜くさんの基準点がある。その基準点を基準に、距離などを測っていくんだけど、ここで問題が生じる。地球は球体。地図は平面。基準点から距離が離れるほど、そして縮尺が大きくなるほどゆがみも大きくなる。そこで、どこにあわせればゆがみが少なくなるか、距離・面積・形などどれを正確にすればよいか、を考える必要がある。この3次元の立体を2次元の平面に表現する方法を投影法という。
次に地図に載せるものを調べる。これは空中写真撮影や現地調査などを行う。
そして、載せるものの位置を測る。写真を2枚撮って立体視する、写真図化という作業を行うそうです。で、地図に書き表して終了。基本図はホント、時間がかかるようです。まあ、プロのお仕事だよね。

主題図の場合、一番大事なのはテーマと表現を決めること。
まず、どに何があるのか、どのくらい多いのか、大きいのか、など。テーマを選ぶときには時間がたってもあまり変わらないものがよいとか。リアルタイムで変化するものは地図を作っている間にデータが変更されてしまうので、ちょっと難しいかな!ってことだそうです。
それから表現の方法については、大きさや形、色を工夫することが大切。一押しの情報は大きくする、大きさで量を表す、色や形で種類を表す、同じ種類のものは同じ色で塗る、など。そして、説明文を入れたり、絵や写真を入れるのも有効。植物を採集した標本を入れたりすることもある。
どうやって調べるか。地図を片手にあっちこっち足で歩いて観察し、メモを取る。それから本を調べる、人に聞く。そして、基本図を読む。基本図からわかる情報もあるので、それを生かすのも手だそうです。

地図を作るときは、調査中の安全に気をつけること、著作権や個人情報の保護に注意しましょう、とのこと。そりゃそうだ!
そして、なんでもかんでも地図に載せようとするとかえって分かりにくくなるので、一押し情報を載せ、載せきれない情報は地図とは別に資料としてまとめるとよい。何よりも、楽しんで地図を作ろう、ってこと。

最後に地図展で入選した作品を見て終了。作品は国土地理院のサイトで見られるようです。

講義のみでなんら手作業をするわけでもなく、しかも午後の講義ということで満腹中枢が働き、眠気を誘う90分でしたが、仕事柄地図を利用することも多いので、興味深く聴かせていただきました。
でも、子どもにはどうでしょうかねえ。ウチの子の学校では地図の自由研究、ないんだよね。ただね、目的に応じて主題図を作成することって、大人になってからも結構あるよ。今回の講義のポイント、覚えていて損はないと思うな!
まあ、できれば講義の中で、簡単な主題図を作れたら面白かったかもね!