[戻る]
■ もっともっといばらき リポート316 茨城県近代美術館(2)2010.11.29

訪問日;2010.11.28

望郷。
そんなことばが思い浮かぶ。

茨城県近代美術館」では、去年亡くなられたきりえ作家滝平二郎(たきだいらじろう)さんの回顧展“さよなら滝平二郎−はるかなるふるさとへ−”が行われている。

2階の企画展示室に入ってすぐのところ。2つの峰をもつ山。そしてその前に広がる水面。これって、筑波山と霞ヶ浦???ああ、作品名は“筑波夕照”となっている。
滝平二郎さんは新治郡玉川村(→旧玉里村→現・小美玉市)の出身。滝平さんの“はるかなるふるさと”は筑波山と霞ヶ浦を望む、玉里村なんだあ!
この作品はつくばエクスプレス守谷駅構内のステンドグラスの原画だそうです。

高校卒業後は木版画を製作していて、展示の第一章はこの初期の木版画の作品がずらりと並ぶ。農村風景。そこで働く人々を力強く描いている。

第二章は絵本原画の世界。
日本の児童文学の名作『花さき山』や『モチモチの木』の挿絵はきりえになっていて、この原画があらすじとともに展示されている。この他にも数々の滝平きりえの挿絵が展示されているよ!

第三章はきりえの魅力。
昭和40年代から朝日新聞に掲載され、知名度が高まった。
ここでは日曜版掲載のきりえ原画が多数展示されている。昔の子どもたちの遊びや生活の様子、年中行事、四季折々の花々、などなど。色鮮やかで美しい。
なんと、日曜版のスクラップブックも展示されている。個人の方の所蔵。貴重だあ!!!手袋をして拝見いたしました。

最高級品の西ノ内和紙(参照;もっともっといばらき リポート47)を墨で染め、下絵にそって切り取っていく。この切り取った紙の上に別の白い紙を置き、水彩絵の具で塗る。このとき、自作の箱を用い、下から白熱電球で照らしておく。最後に切り取った黒い紙と色を塗った白い紙を入れ替える。こうして滝平きりえは製作される。
ちなみに、“きりえ”と平仮名で表記されているけど、滝平さんの手法は独特で、他の切り絵と区別するため、このように平仮名表記なのだそうです。

企画展示室を出たところで、企画展グッズが販売されている。
“〜さよなら滝平二郎〜遺作展”という作品集を買って、非売品の絵葉書を2枚ゲット!それから“子どもの四季”という作品集と、きりえかるた“江戸いろは”の児童版も購入した。
また、『花さき山』や『モチモチの木』がビデオ上映されていて、自由に見ることができる。

企画展関連のワークショップ、“きりえ体験”もあったけど、事前申し込み。ムムム。残念!
写真も撮れないし、展示の内容がうまく伝えられる文章も書けないので、百聞は一見に如かず!ぜひ、展示を見てください。
ところどころ、山と水面が出てきたら、それは筑波山と霞ヶ浦!女体山と男体山が近づいて見える、魚の口みたいな形の筑波山です。有名きりえ作家のふるさとの風景が、自分でも見たことのある風景。感動する!!!