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■ もっともっといばらき リポート359 茨城県近代美術館(5)2012. 4.17

訪問日;2012.04.15

茨城県近代美術館」では、特別展“小川芋銭展−震災後の眼で、いま−”が開催されている。今回の展示は前期と後期で展示が総入れ替えになり、前期展示は16日まで。前期入場者には後期割引がある。

小川芋銭は1868年に江戸の牛久藩邸に生まれ、後に牛久沼のほとり、新治県城中村(現在の牛久市城中町)に移り住む。
新聞社に入社し挿絵や漫画を描いていたが、日本画を目指し、珊瑚会を結成。横山大観に認められ、日本美術院同人となる。河童の絵を多く残したことから、“河童の芋銭”として知られている。“芋銭”という画号は、「自分の絵が芋を買うくらいの銭(金)になればいいなあ」と思ってつけたらしい。
また、俳人でもあり、長塚節や野口雨情らとの交流もあった。

展示は4章に分かれている。

第1章 漫画、挿絵からの出発
明治20年代から43年までの作品で、“老婦人の像”がリアルすぎて怖いくらいだ!

第2章 珊瑚会から再興院展へ(明治44年〜大正14年)
“肉案”という同じタイトルの作品が2つある。一方は横山大観が見初めた作品で、後期の展示。前期はその5年後ぐらいに描かれた作品の方を見ることができる。
“草虫帖”は四季折々の草花や虫などが色鮮やかに描かれている。蛙の顔がユニークで、翅を広げたカマキリの姿が目を引く。こちらは後期に巻き直しになるようで、違う場面が楽しめるようです。
“若葉に蒸さるる木精”はおどろおどろしさ全開な感じ。夢に見そう・・・。

第3章 深まりゆく自然観(大正15年〜昭和9年)
美術館初公開の“陶淵明”や、“筑波春雲”、“霞ヶ浦”、“丹陰霧海”など、ふるさとや旅先の風景を描いたものが展示されている。

第4章 晩年の4年間(昭和10年〜昭和13年)
ここでは河童の絵がぐっと多くなる。“河童百図”の河童の絵もかなり展示されている。いくつかは「茨城県立歴史館」の特別展T“妖怪見聞”(参照;もっともっといばらき りポート346)のときに見たような?

一番見たかった“畑のお化け”と“水虎と其眷属”という作品は後期展示。絶対見るぞ〜!!!
“畑のお化け”は個人の方の所蔵だし、“水虎と其眷属”は愛知県美術館の所蔵。この機会を逃したら、いつ見られることか!!!

収蔵品展も見る。
横山大観や菱田春草らの絵とともに、ここにも小川芋銭の作品が2つ展示されている。こちらもお見逃しなく!
また、第2展示室には震災の被害を修復し終えた作品も、損傷時・修復時の写真も交えて何点か展示されていた。